「歯医者」というと「痛い」というイメージが先行すると思いますが、最近では医療技術の進歩により、「可能な限り痛みを抑えた」治療が可能になっています。
当院では、次の5つのステップを踏むことで可能な限りの痛みを抑えた治療を実現しています。
不安や緊張があると、痛みに敏感になります。
十分なコミュニケーションをとり信頼して頂くことが
はじめの一歩となります。
注射部位にゲル状の表面麻酔薬を塗ります。
これを行うことで注射時の痛みを抑えます。
麻酔液と体内との「温度差」も痛みの原因となります。
そこで麻酔液を体温と同じくらいまで温め、体内との
温度差をなくすことで、麻酔液が入ってきた時の痛みを
軽減します。
現在販売されている針で細い針を利用しています。
太い針よりも細い針の方が痛みは抑えられます。
なんとなくイメージできますよね。
麻酔液を急激に注入すると組織が膨張し痛みの原因
となります。人間の手では注入スピードを正確に
コントロールすることは難しいため「電動麻酔注射」
による機械制御で注入スピードをコントロールします。
また、最初に針をさす場所ですが、歯茎(硬い部分)と、
粘膜(柔らかい部分)では、粘膜のほうが痛みを感じる
部分(痛点)が少ないので、粘膜のほうを選びます。
次節からは「虫歯治療」「親知らずの抜歯」「根管治療(根っこの治療・神経の治療)」についてご説明いたします。興味のある項目のボタンを押して頂きご参照ください。
「MI」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
MIとは(Minimal Intervention)の略で、直訳すると「最小の侵襲」という意味になります。簡単に言ってしまいますと、歯をできるだけ抜かず、削る量を少なくしたに治療を行おうという考え方です。
今までの一般的な歯科治療は、虫歯に侵された部分を削って詰め、そして削る部分がなくなれば歯を抜いてしまうというものでした。
しかし、近年では歯科材料技術の進歩もあり、
今までの治療法とは異なる考え方が徐々に
歯科界に浸透してきています。それが
MI(できるだけ歯を抜かず、削る量を少なくした治療を行い、健康な歯を残していくという考え方)です。
ではなぜ当院はMIを推進しているのか?
それは、MIをしっかりと実践することで
「歯の寿命が延びる」ためです。
当院で実施しているMI治療を少しご紹介します。
「レーザー」という言葉を聞くと、患者様の
なかには身体に与える影響を心配される方が
いらっしゃいますが、当院が使用している
レーザーは医療用に開発されたものですので
安全ですし、痛みも抑えられます。
従来の虫歯治療では、ドリルで虫歯を削りとると
同時に、どうしても健康な歯までも
削ってしまうという問題がありました。
しかし、この歯科用レーザーを虫歯治療に応用
することで、健康な歯を削ることなく虫歯に
侵された箇所だけを除去することが可能になりました。
ところで、なぜ歯科用レーザーで虫歯だけを除去
することができるのでしょうか?
それは、歯科用レーザーには水分を蒸散させる
機能があるのですが、虫歯になった歯は水分を
多く含むため、レーザー光を照射すると、
水分とともに虫歯部分が分解されるからです。
また、レーザー治療は虫歯の除去だけでなく、
歯の健康を維持させる為に2つの副次的効果を
もたらしてくれるのも特筆すべき点です。
レーザー光には「殺菌効果」があり、虫歯を削るのと同時に、口腔内にいる虫歯菌を殺菌します。歯科用レーザーにより虫歯菌がいなくなった歯は、当然虫歯が再発しにくくなります。
また、虫歯菌は歯質を侵食することで拡大していきますが、硬い食べ物は食べにくいと人間が感じるように、虫歯菌も硬い歯質を持った歯はなかなかすぐに食べられません。
歯科用レーザーを照射することで歯質を硬くする効果もあるため、虫歯の進行を抑えることができるようになりました。
当院にはレーザー機器が2つあります。「Er:YAGレーザー」と「炭酸ガスレーザー」です。これらのレーザーは虫歯治療だけではなく下記の症状にも適用できます。
ご興味がありましたらお気軽に当院までご相談くださいませ。
すべてのケースで行うわけではありませんが、「歯科用ルーペ(拡大鏡)」を使っての治療を実施しております。下の画像を見てみてください。
「左の画像」が肉眼で見た時の大きさです。「右の画像」は歯科用ルーペを使用した際見える視界です。
歯科用ルーペを利用した方が、大きく見ることができるので、当然こちらの方が「繊細」な治療が可能になり、歯を削る量を少なくすることが可能になります。
カリエスチェック液とは、虫歯に感染した部分のみを赤く染める薬剤です。
虫歯治療を行う上で大切なのは、
虫歯に感染した部分をしっかり除去することですが、
時には健康な歯までも削ってしまう事があります。
しかし、このカリエスチェック液を使うと、
細菌に感染した部分が赤く染まりますので、
どこまで虫歯を削ればよいかがわかり、
歯を削る量を少なくすることができます。
この装置は初期虫歯の発見に大きな効果を発揮します。
初期段階の虫歯には痛みがなく、かつ、経験豊富な
ドクターでも判別しにくい特徴があります。 そこで
活躍するのが「ダイアグノデント」です。この機器を
使うことで、熟練した歯科医師でも発見が困難だった
小さな虫歯を早期に発見することができるように
なります。これにより、虫歯の拡大・進行を事前に
察知し、大きく虫歯を削る状態になる前に対策を
立てることが可能となりました。
虫歯が深く、神経まで届いている場合、通常は歯の神経を抜かなければなりません。
そして、歯の神経を抜いた歯は寿命が極端に短くなります...。つまり、近い将来「抜歯」の運命が待ち受けています。
しかし、近年、材料の進歩により、虫歯治療の過程で露出してしまった神経を残すことができる薬(MTAセメント)が開発されました。
それを応用したのが歯髄保存療法という治療法です。
この治療法には次の注意点があります。
注意点
◆適応症例が限定されます
MTAセメントによる治療は、歯の神経が虫歯に感染していないことが前提となります。神経が細菌感染している場合はこの治療法は行えません。
◆ケースによっては治療をしても神経を残せないこともあります
従来よりも高い確率で神経を守ることができますが、ケースによっては治療したとしても歯の神経を残せないこともあります。
◆治療直後はしみることがあります
治療直後は一時的に歯が過敏になりますので、冷たいものを飲むと歯が滲みたりますが、時間の経過とともに改善します。
原因が分からない次のような症状はありませんか?
もしかしたら、お口に入っている「銀歯」による金属アレルギーが原因となっているかもしれません。
金属が肌に触れることで、かゆみが出たり皮膚が
かぶれたりする「金属アレルギー」。
対策として金属製のアクセサリーを身につけない
方もいらっしゃると思います。
しかし金属アレルギー症状は、
金属が肌に触れることだけで起こるものでは
ありません。金属の詰め物や被せ物が 溶け出し、
体内に取り込まれることでも起きてしまうのです。
驚かれるかもしれませんが、日本での歯科治療に使用(保険治療)されている銀歯は、戦後、物がない時に、日本独自に開発されたもので、今日に至るまで全く変わっておりません。生体への安全性という観点において疑問視される点も多くあります。
当院では、金属アレルギーの原因となる素材を一切使わない「メタルフリー素材」にも対応していますので、ご相談いただければと思います。金属アレルギーにならないだけではなく、虫歯にもなりにくく、かつ、天然歯と同様の歯の「色」「形」をデザインできます。
詳しくは審美セラミック治療をご参照ください。
価格は約27.5万円 (税込)。セラミッククラウンによる症例。
リスクとしては、過度の衝撃で割れることがあります。
当院の親知らずの抜歯では「CT」、そして「レントゲン」を活用し、事前の診査・診断を行います。特に「CT」を活用することで、レントゲンでは写らない部分もしっかり写し出すことができますので(CTは3次元・レントゲンは2次元でしか見えないため)、難症例であっても安全に対処可能となります。
水平埋伏歯とは、横向きにはえている歯を指します。通常通りにまっすぐはえている歯よりも抜歯が難しい状態です。
水平埋伏歯を抜歯するためには、歯茎を切開してめくりあげ、歯の頭の部分と骨の一部分を削り取り、分割しながら抜歯していきます。
価格は約1.1万円 (税込)。水平に生えている親知らずの抜歯。
リスクとしては、抜歯後に腫れることがあります。
戦略的抜歯とは、親知らずの存在が、今後の中長期的視点で考えた際、問題が生じることが明白な場合は、その問題が生じる前に抜歯を行いましょうという考え方です。
例えば、親知らずの存在が原因でブラッシングがしっかりできない部分が生じている場合。顎関節に近く、将来的に顎関節症を引き起こす可能性がある場合などなど。
価格は約5,500円 (税込)。親知らずの予防的抜歯。
リスクとしては、抜歯後に腫れることがあります。
当院では外科処置を含め「親知らずの抜歯」を得意としておりますので、まずはご相談ください。
虫歯が進行すると歯の神経まで及びます。
神経が虫歯菌に感染した場合は神経を除去する治療が必要となり、その除去した神経が入っていた「管」を綺麗に清掃する治療のことを根管治療と言います。
下の画像を見てください。黒くなっている部分が神経の管であり、この部分を手作業で綺麗に清掃していくことになります。
根の治療をせず放っておいた場合や、根管治療がうまくいかなかった場合、「根尖病巣」という病気になることがあります。根の先端に膿ができ、痛みを伴います。 ここまで進行してしまいますと通常は「抜歯」の運命を辿りますが、
当院ではCTによる診断と外科処置を融合させる
ことで、他院では「抜歯しかないですね」と
言われた症例でも対応できる場合があります。
下の画像はCTです。赤丸がついている部分が
問題の根尖病巣です。レントゲンでも根尖病巣の
有無は判断可能(ぼんやり黒く映ります)ですが、
CTを利用することでレントゲンでは見えない部分
も可視化することができますので、より一層精密
な診査・診断、そして治療が可能になります。
次の画像は根尖病巣の治療症例です。
保険適用。根尖病巣を治療した症例。
リスクとして、稀にではありますが再発することがあります。
一般的な根管治療は当然のことですが、当院では根尖病巣、根尖嚢胞など「外科的」な処置を含む治療も対応可能となっておりますので、一度ご相談いただければと思います。